2週間経過
本日旅14日目。
あっという間の2週間。
元々11日の予定だったのだが、なんだかんだで延長している。
もうここから台北まで200kmもない。
走ろうと思えば1日で着いてしまう距離。
しかしながら、九分(にんべんに分)、テレサテンの墓、淡水など台北近辺にもまだ見所がある。
どうしようか。
朝、川にある温泉の文山温泉に入りに行く。
本日は5時起床。ちょっと早すぎの気もするが。
Y氏がキャンプ場でカブトムシとクワガタを捕獲。
残念ながら両方ともメス。
両方とも日本のとそっくりだった。
ワイルドな台湾の野渓温泉「文山温泉」
キャンプ場からバイクで5分位で温泉の入り口に到着。
路肩にバイクを止め急な階段を下りてい。
脱衣場兼トイレがあった。
しかしここで着替える人は皆無だった。
結構危なげなつり橋があった(5人までしか一度に渡れないと書いてある)。
つり橋から下を見ると、こんな朝早い(現在6時)のに、大勢人がいる。
なぜか川に入ってる人もいるんだけど・・・
道路から500m位あっただろうか、ようやく温泉に到着。
一見池のようだ。白い岩は大理石だった。
キャンプ場から海パンをはいてきているのですぐに入れる。
早速入ってみたが熱くて入れない。
足だけいれてる人、そこにいるだけの人、まるでサウナのよう。
洞窟みたいに窪んでいるので熱気が籠ってすごい。
しかし中には平気な顔して入ってる人もいた。
湯船の下の川がいい温度になってると教えてもらう。
川にはロープを使って降りる。
ロープを使って降りる所。
湯船から流れ落ちるお湯と、川の水がミックスされ調度いい温度になっている。
しかしながら川の流れが結構急でちょっと怖い。流されそうだ。
ここにいる人は99%お年寄りなのだが(一人若い女の子がいた。後で知り合う事となる)日本人の我々は大人気。
今回の旅で、見知らぬ人に最も話しかけられたのがここだった。
数人のお年寄りは日本語がペラペラだった。
川に降りて横にいたおじさんも日本語ペラペラ。
なんと花蓮のあのワンタン屋(台湾一うまいという)の親戚だそうだ。
お年寄りに聞いた話では、台湾が日本統治だった時代に日本軍がこの温泉を発見したそうだ。
ちなみにこの文山温泉は、2005年に岩が崩れて死人が出てから今まで閉鎖されていた(閉鎖中もこっそり進入していたようだが)
偶然にも今年(2011年)の9/1に正式に再開放となったのだ。
Youtubeで崩落前の動画を見たが今と全然違う。
今よりお風呂っぽい感じ。
現在は洞窟っぽい。
しかしながら、現在のこのワイルド状態の方がいいと思ってしまう。
なんだかんだで温泉に1時間近くいたと思う。
なかなか良い所だった。
来る前は文山温泉はまったく眼中になかったので、危うくスルーする所だった。
ここはアクセスがいいので、土日とかはとんでもなく混み、順番待ちという話もある。
確かに平日の朝6時でこれだけの人がいる。
そろそろキャンプ場に戻ろう。
戻る途中で何人かのおじちゃん、おばちゃんに話しかけられる。
朝飯に誘われる
キャンプ場に戻りテントの撤収をしていると、さっきバイクの所で話をしたおじいちゃんが話しかけてきた。
張さんという流暢な日本語をしゃべるおじいちゃん。
帳さんもこのキャンプ場でキャンプをしていたそうだ。
「朝食を一緒にどうか」と誘われる。
断る理由はないのでお呼ばれするが、今回の旅で自炊の予定がゼロだった我々は食器も箸も何も持っていない。
キャンプしているのに恥ずかしい話だが、すべて貸してもらった。
さっき温泉にいた唯一の若者女子は張さんのお孫さんらしい。
台北の大学生だそうだ。
朝からどんだけ食べるんだ、というほど食べ物が出てきて、食べきれない程ごちそうされた。
梅酒みたいな自家製のお酒も出され、途中から張さん酔っ払う。
朝なのに。
ただでさえよくしゃべる人なのに、酔っぱらってさらにしゃべる。
最終的には酔っ払って何言ってるんだかわからない状態に。
張さんは養蜂をやってる人だそうで、お金持ちみたいだ。
この年で潜りもやるそうで、潜り好きのY氏と気が合ってた。
食後はお茶。台湾らしくていい。
結構いいお茶らしい。
確かにうまいお茶だった。
人見知りするのか、元々おとなしいのか、若者女子はほとんど喋らなかった。
俺達が怪しい日本人のおじさん達だからか?
食後のデザートは「龍眼」名前は知ってたが、初めて見た。
キャンプ場になってたのを採集したそうだ。
確かに木を良く見るといっぱいなってた。
ライチとぶどうを足して割ったような味。結構うまい。
張さんグループは結構な人数がいるのだが、彼らの人間関係は最後までわからず。お友達・親戚が入り混じっている感じ。
ここでプチ事件発生。
メンバーの中で一番ノリのいいおっちゃん(張さんではない)が、今日たまたま着ていた自分の謝謝台湾Tシャツに食いついてきた。
このTシャツを着てても、台湾人のリアクションがほぼ皆無なので、最近は着てる事すら忘れる(毎日着てませんし)。
しかし、食いつき所が予想と違い、”謝謝台湾”の所ではなく、その下に洒落で書いたスポンサー風ロゴの部分。海角七号、檳榔西施(びんろうギャル)・・・とふざけた事が書いてある部分だった。
そのおっちゃんが、「海角七号、檳榔西施・・なんだそりゃ?」と。
回答に困ったので、とりあえず笑ってごまかす気持ちの悪い日本人。
張さん一行にお誘いを受けた朝食会は、約1時間半もの間続いた。
そろそろ彼らも出発の(帰る?)ようで、そろそろお開き。
ちなみに張さんは花蓮の和平という所の人。
丁重にお礼を言いお別れ。
自分らも途中だった撤収作業を再開し出発。
そういえば今日の行く先はどうしよう・・・梵梵温泉に行くか、海岸線をなぞるか・・梵梵温泉も、川を渡ったりのワイルドな温泉のようで惹かれるものはあるが、やはり「台湾1周」というからには海岸線をなぞりたい。
梵梵温泉を経由すると、相当距離、内陸を行く事になる。
文山温泉に満足したという事もあるので、梵梵温泉はパスし、海岸線沿いを走る事に決める。
走りすぎてもすぐ台北に着いてしまうので、今日は宜蘭(イーラン)まで行く事にする。
宜蘭まで約100km。かなり近い。
という事で来た道を海岸線まで戻る事になる。
ギリギリだったY氏のバイクのガソリンを太魯閣の下のガソリンスタンドで給油。
ここのガソリンスタンドの店員が愛想のいい人達で、「あら、今日も来たのね」と。
昨日ガソリンを入れた我々を覚えていた。
ちょうど客がいなかったので、「日本語で男朋友は何て言うの」とか、メモまで取りながらの日本語教室(?)となった。
Y氏は、またもやフライシートを取り出し記念にサインをしてもらっていた。
隣にうまい事セブンイレブンがあったので、大事な用事も同時にすませる。
SKYPE OUTでの電話。
電話先は、エバー航空の日本の予約センター。
というのも、帰りの飛行機は9/14でWEBから予約してあるのだが、もう台北まであとわずかの距離にいる為、いくらなんでも期間長すぎだろうと、9/10に変更をする。
エバー航空のHPから直接予約しているので、3ヶ月オープンのチケットらしい。
なの何度でも変更可能だという事だ。
日程を繰り上げるので、空きがなければ変更できなかったのだが、運良く空きはあった。
帰国日が9/4→9/14→9/10とコロコロとよく変わる。
恐怖の清水断崖付近ロード
チケット変更を完了し走り出すとほどなく海に出る。
昨日は山だったが、今日は海だ。
しばらく断崖沿いの道を走る。
清水断崖という絶景ポイントだ。
なかなかの絶景なのだが、走りながら景色を見る余裕はまったくなかった。
ここら辺の道路、省道9号線はタロコほど急カーブではないが、ワインディングで曲がりくねっている。
しかも道幅は狭いし、バイクレーンはないし、おまけにトラックとバスがかなり走っている。
結構な交通量だ。
間違いなく台湾で一番怖かった道路。
大きなバイクであれば何の問題もないのだが、前述しているがこちらがスクーターだと地元の車は必ず抜きにかかる。
前の車が遅くてその後ろにピッタリついて走ってても、後続車は無理やり鼻を突っ込んでくる。
なので、思いっきり右の路側帯に寄ってないと危ないのだ(右側通行なので)。
トラックだろうが、ダンプだろうが、バスだろうが皆やってくる事は同じ。
しかも道幅は狭く、中速コーナーのワインディングときている。
かなりの恐怖。
神経が磨り減っていく。
とは言え、日本の道路に似ていると言えなくもない。
原チャリで国道246の山北あたりのワインディングを走ってる感じだろうか。(神奈川の人にしかわからない表現ですみません)
あそこを走っていて、後ろから来るすべての車が、こちらがどんな状況でも抜きにかかる感じを想像してください。
そんな感じの道が70kmくらい続くのだ。
何度も言うが、超恐怖。
たまにある直線で少しほっとする
道沿いにあった途中のお寺兼トイレ休憩所みたいな所で休憩。
後ろから次々にせまりくる車の恐怖でクタクタ。
休憩後走り方を変える。
車は60km/hから80km/hのペースで流れているが、KYMCOは100km/h位なら余裕で出る。
100km/h位のペースを維持し、車の流れをリードし走る。
車が追い付いて来ないようなペース。
前の車に追いついたら無理やり抜いていく。
危険な運転だがこちらの走り方の方が身の危険を感じない。
もちろんお勧めはできません。
途中から地元の250cc位のスクーターと一緒に走る事になるが、速いのなんの。
車をどんどんパスし、100km/h位でコーナーを曲がっていく。
自分のKYMCOはフルバンクでスタンド擦ってるし限界ギリギリ。
爆走する2台を空荷と思われるトラックが、コーナーで車体を左右に揺らしながら猛スピードで追ってくる。
意地になってるとしか思えない。
それを知ってか知らずか、地元スクーターはさらにペースを上げる。
自分もそれについていくが、結構いっぱいいっぱい。いくらなんでもこんな走りしてたら死ぬな・・・と思ってペースを落とそうとした矢先・・・
市街地になった。爆走終了である。
ほどなくY氏も追いつき無事宜蘭(イーラン)に到着した。
後に耳にするのだが、ここ清水断崖近辺、省道9号線はバイクの事故が多く、
レンタルバイク屋もこの辺を走ると言うとバイクを貸したがらないという事実があるらしい。
それが納得できるほどの道だった。
謝謝台湾Tシャツのリアクションが、あまりにも少ない原因に、台湾人は他人にあまり興味がない、というのがあると思う。
その証拠に、本日バイクに乗ってる時に、見知らぬ人に3回も道を聞かれた。
信号待ちで隣のバイクのおっさんに「XXX通りはどっち?」とか、信号待ちで隣のタクシーに「駅はどうやって行くの?」とか、路上にバイク止めてた時、歩行者に「XXXはどこ?」なんて感じ。
旅行用のザック背負って、おまけに日本の国旗つけてアピールしているのになぜ私に聞く?一目で旅行者でしょう。
人の荷物なんか、まったく見てないんだと思う。
本日、台湾東海岸側で変化を一つ発見。
羅東という町で、東海岸側で初檳榔ガール確認。
そこより南では確認できなかったので、羅東が東海岸側での檳榔ガールの南限かも。
宜蘭到着
17時頃に宜蘭駅到着。
なぜバイクなのにいつも駅に向かうのか。
ちゃんと理由があった。一つは旅行案内所等での情報収集。
もう一つは駅周辺には安宿が多いから。
恒例の地球の歩き方情報で、駅からかなり近い場所の宿、天成旅店へ行ってみる。ツイン800元(約2200円)。激安です。
値段で即決めした。
しかしながらこれまででトップクラスにハードな宿だった。
汚い。南京虫がいそうな感じ。
安いので仕方ないが。
唯一良かったのは部屋に灰皿があった事。
基本的に台湾はホテル内も法律で禁煙なので普通部屋に灰皿はない。
ホテルの前で水道を借り、ドロドロになったバイクの洗車をする。
レンタル期間延長したので、せめて綺麗にして返したい。
予定では明後日台北入り。
我々の旅もそろそろ終わりが近づいている。
夜はホテルのすぐそばにあった宜蘭東門観光夜市に行く。
Y氏、人生初臭豆腐に挑戦。
しかし普通に食べてた。つまらない。
自分は中国で食べて以来食べられない。
なのでここでは自分はオアジェン(牡蠣オムレツ)を注文。
味はオムレツというよりお好み焼きのようだ。まあまあうまかった。
夜市の帰りにゲーセンへ。
ゲーマーとしては台湾ゲーセン事情が気になる。
数年前のゲームが多かった。
日本の地方の場末のゲーセンといった感じ。
初音ミクが漢字になって初音未来になっていた。
本日の走行距離:約100キロ